僕は今大学3年生だ。
4月から研究室に配属され、いよいよ本格的に研究が始まる。
研究において欠かせないのが論文読み。春休みに研究室にあいさつに行った僕は、担当の教授から論文を1つもらった。
論文自体は、これまでの授業で何人かのグループで読んだことがあったが、一人で読み進めることは初めだった。
英語に対してそこまで苦手意識がないので 、ある程度読めるだろうと思っていたが、3日かかった上に全く内容が頭に入っていないことに気づいた。
おそらく同じような悩みを抱えている新配属生は多い。
そこで今回は、どうすれば論文をたくさん読めるか調べたので、まとめていきます。
論文を読む前の心構え
http://www.chem.waseda.ac.jp/koide/20160108.pdf
こちらのpdfでは自然科学系研究者のタマゴむけと題して、研究室に配属されたての学生に対して、「なぜ論文読まなければならないのか」「 自然科学における論文とは何か」「足論文読むことができないのか」 「どちらが読めるようになるか」などが書かれている。
この筆者は大学の教授である。大学の教授が書いたとなると、高度なテクニックなどが書いてありそうだが、そんなことはない。
学生目線にしっかりと立ちつつも、長年学生を見てきた教授という立場から「学生にとって論文とは何か」、「論文にどう立ち向かえばいいか」を的確にといてくれている。
少し長いが、論文を読み始める前に、必ず読んでおきたい一文だ。
落合先生の論文フォーマット
こちらはかなり有名。筑波大学の研究者でメディアアーティストの落合陽一氏が推奨する、 論文のまとめ方フォーマットの紹介記事。
何十枚にも及ぶ論文を、たった A4 1枚にまとめてしまうという画期的なフォーマットである。
論文には内容まとめたabstractが書かれているが、それを要点をしぼって自分で作ってしまおうといのがこのフォーマットのコンセプトとなっている。
注目すべきポイントはこの6つだけである。
1、どんなもの?
2、先行研究と比べてどこがすごい?
3、技術や手法のキモはどこ?
4、どうやって有効だと検証した?
5、議論はある?
6、次に読むべき論文は?
このフォーマットを使えば、必要な部分だけ読む技術が 身につく上、研究室生にとって鬼門である「論文紹介」の対策にもなるだろう。
それと、 NewsPicks の番組で落合陽一氏が言っていた論文を高速に読む順番も非常に参考になる。
一般的な論文の構成としては下記の通り
①abstract
② Introduction
②‘(関連研究)
③ Material and Methods
④Result
⑤Discussion
⑤’(結論)
⑥Referrence
落合氏はこれを①➡⑤’➡④➡②’の順番で読むとよいと述べている。
まず、abstactで概要を理解する。
次に、結論を読むことで、多くの実験の中でその論文がどこまでできたか、が分かる。そうすると論文の内容が大体理解できる。
そして、Resultを読むことによってどのように主張を証明したかが分かる。
最後に、関連研究を読むことで他の論文との違いを理解する。
他とどう違うか、主張がいかにして証明されたかこれらを理解することが大事だと落合氏は言っている。
この順番で読めれば、それらを素早く理解することが出来るだろう。
英語に関して
最後に学生が論文に苦手意識を抱く原因NO,1の英語に関してだが
こちらのサイト、もしくは先ほど紹介した
http://www.chem.waseda.ac.jp/koide/20160108.pdf
こちらのpdfが参考になる。
論文の英文はかなり簡潔で、中高生+大学の教養で英語を普通に学習してきた人であれば大体の構成は理解可能である。
では、何がそれを妨げているかと言えば、英単語の難しさである。
通常、英語を勉強する際には、分からない単語が出てきたときは、訳を調べてノートに書き写すなど、その単語を覚える必要がある。
しかし、英語論文の場合は専門用語多いため、教授でも分からない単語がある上、一度出てきた単語は二度とお目にかからない可能性が高い。
そこで上記のサイトでは、論文を読む際に分からない単語が出てきた場合は接頭語などから意味の推測を行うなどして単語を調べる時間を短縮すると言った方法をとっている。
わざわざ、分からない単語を覚える努力はしなくてもよいと言うことらしい。
最後に
色々な記事・サイトを読んで感じたのが、論文には決まった型があると言うことである。
その型を理解し、解いていくことによって論文の理解度は飛躍的に向上する。
逆に論文の構造を理解せず、小説のように最初から最後までだらだらと読んでいては、論文の内容を理解することは不可能だろう。